ZR’s Log

Twitterで書くには長過ぎる話を置いておく場所。TrySailからクウガやゲームまで、思いついた事をメモのように書き連ねていきます。

Mighty No. 9

 6月21日に発売されたアクションゲーム、Mighty No. 9。対応ハードは現行のものほとんど(まだ発売されていないものもあるが)であり、あのハードだから遊べない、ということがほとんど無いという、珍しいゲームでもある。

 発売から2週間以上経ち、やっとBeck及びRAYをそれぞれNORMALでクリアし、SOUNDTRACKも一通り聴き終えたので、感想を書いていく。

 ちなみに、Mighty No. 9の発表から発売まで、それほど期待はしていなかった。アクセラレートという1ステップが冗長に感じていたからである。それはショットを打ち込んだ後雷撃を流すというガンヴォルトで経験したことではあるが、ガンヴォルトでは移動ついでに雷撃を流しておけば良かったので、テンポの悪さは無かった。プレイ後気付くことだが、アクセラレートもまた同じだった。それほど情報を集めていなかったため、攻撃手段としてしか見えていなかった、というのが敬遠の理由だ。しかし、いざ発売されてみると、気付けば買ってしまっていた。この決断に大きく寄与したのが、Twitter上でMighty No. 9を楽しんでいる人たちの存在だ。彼らの、楽しい、という感情のこもったツイート群が無ければ、Mighty No. 9をプレイすることは無かっただろう。ここに、彼らへの感謝の意を表する。

 

 前置きが長くなってしまった。それでは、BeckとRAYで分けて、思ったことを記す。

Beck

 ショットとアクセラレート(ダッシュ)を駆使して戦う主人公。タイトルの通り、Mighty NumbersのNo. 9(末っ子)である。細かい用語は流しておいていただきたい。プレイすれば分かるし、最悪、分からなくともゲームは楽しめる。簡単な説明はするが。

 Beckの戦い方は、ショットで敵を攻撃し弱体化させたらアクセラレートで敵のXelを"吸収"する、というものだ。アクセラレートはとどめを刺す行為であると同時にダッシュの役割も持つ。そのため、自然とアクションは高速になる。逆に、ダッシュで移動するついでに敵を吸収する、とも言える。これに気付いた時の爽快感といったらない。敵に向けてショットを撃ち、それを追うようにアクセラレートをする。もちろん、敵が弱体化するだけのショットを撃っておかないとダメージを受けるだけだが。

 慣れないうちはその戦い方に苦労した。吸収時には接近を強いられるからだ。これはボス戦で顕著に表れる。敵の攻撃を回避しやすい遠距離から攻撃していても、何度かは接近してアクセラレートをぶつけなければならない。当然そこには敵の攻撃を受ける可能性が生じる。そこで活躍するのが、自分の腕だ。敵の攻撃パターンを理解し、上手くかいくぐって吸収、すぐに敵から離れる。それをするためには繰り返しのプレイが必要で、これまでの経験から対策を考え、それを実行に移す。根気は要るが、自分の上達が手に取るように分かる。逆に、上達無くしてクリア無し、とも言えるほどだ。ステージギミックも難解なものが多いが、決して理不尽なほどではない。正解は必ず用意されていて、それは1つではないこともある。ただし、ごり押しは通用しない。Beckのように学習しながら戦うのが、このゲームのスタイルなのだ。

 Beckの学習というのは、倒したMighty Numbersの能力を自分のものにする、ということだ。これはReXelection(リセレクション)と呼ばれる。リセレクションによって新しい力を得たBeckは、特定のボスに対して強さを発揮する。Mighty Numbersにはそれぞれ弱点となるReXelectionが存在し、それを使用して戦うことで有利に進めることができる。これに対応する形で、ステージ中、助けたMighty Numbersが手助けをしてくれる。同時に8体のMighty Numbersが選択可能になるが、その攻略順も重要となる。

 プレイして、まずステージギミックに驚く。火がついたり、凍ったり、掘削機に追いかけられたり。ギミックに引っかかって驚き、対策を考えて、実行するも失敗し、再度考察してまた実行し、ギミックを突破する。自分が考えた対策が正しかったと教えられる瞬間には高揚がある。次のギミックは何だ、この俺が解いてやろう、とやる気が出る。ボス戦も同じで、攻撃パターンを理解できなかった相手と何度も戦ううち、動きを理解してその隙をつく。これを繰り返して倒した瞬間、やはり高揚する。

 これらは、アクションゲームの醍醐味のようなものだと思っている。Mighty No. 9にはそれを感じさせてくれる要素が無数にあり、次へ、次へ、と進めたくなる。それだけの魅力があるのだ。

 

RAY

 Beckとは対照的に、接近戦を得意とするDLCキャラクター。クローを基本攻撃とし、ダッシュにも攻撃判定がある。これが強力で、ステージ中はダッシュで駆け抜けるだけで半分は敵を倒すことができる。ただしその強さの代償として、1度の被弾によって発生するリスクが高い。RAYは常に体力が減少するのだ。減少した体力は、敵を倒して吸収すると回復するが、減少した状態で攻撃を受けると、体力の最大値が現在の値まで減ってしまう。再び敵を吸収しても、体力は自然減少分しか回復しない。つまり、RAYはいかに攻撃を喰らわずに立ち回るか、が重要なキャラクターなのだ(回復アイテムでごまかすことはできるが)。ボス戦では更にシビアな戦いになる。ボス戦にも吸収タイミングは何度かあるが、それを迎えることができないと、RAYの体力は最小まで減ってしまう。その状態で攻撃を受ければ、1機失う。吸収しようと焦って攻撃を加えれば被弾の可能性が上がり、被弾を恐れすぎてはRAYの体力は常に最小。更に、RAYはクローでの攻撃が主体なので、接近しなければダメージを与えられない。Beckのように安全圏から攻撃することはできないのだ。非常に難しそうに思えるが、意外に、そうでもないというのが私の感想だ。要は、攻撃を喰らわなければいいのだ。敵の攻撃パターンを見切って、隙を見つけて攻撃する。攻撃と回避にメリハリを付け、欲張らないプレイを心がけることで、安全にボスを倒すことができる。攻撃力が高いこともあって、しっかり攻撃を当てていけば長期戦になることも無い。上手くなればノーダメージも夢ではなく、実現できた時の嬉しさはかなりのものだ。

 

嫌いな点

 非常に面白いMighty No. 9だが、悪い点が無いわけではない。悪い、と言うよりは嫌いと言うべきだろう。非常に主観的な意見なのだから。

 まずは処理落ちである。PS3版をプレイしているのだが、処理落ちで画面が飛ぶ。繊細なプレイが必要とされる場面でこれが起きると、キャラクターはあらぬ方向へ向かい、そのまま1機消滅、といったことも珍しくない。ロード時間が長いという意見もよく聞くが、私は気にならなかった。バトライド・ウォーIIでステージ開始に5分は待たされるからだろう。

 次に、ロボット工場ステージの即死に囲まれた地帯である。ここの難易度はBeckの方が高い。RAYの場合は即死の間にご丁寧に掴まる場所があるからだ。つまり、このエリアは共通アクションであるダッシュを使う場面ではないと分かる。BeckのReXelectionにプロペラを展開するものがある。これを使うことでゆっくりと降りることができる。この即死地帯はこれを使って抜けることが推奨されているのだろうが、移動すべきラインが限られている。見た目には狭くないのだが、実際に通ってみると特定の場所を通過しないと抜けられないと分かる。ただ、ここはアクセラレートを上手く使えればもう少し楽になるのだろうとは思う。もっと上手くなって華麗に通過してみたいものである。

 もう1つ、Beck編にのみ存在するCallステージの存在だ。今までのBeckとは全く違う操作を要求される。一番大きいのは、吸収ができないということだろう。設定上当然ではあるが。Beckと違いすぎることで、今までの感覚が通用しなくなり、何度も失敗する。ここを抜けると再びBeckを操作することになるのだが、今度はCallの操作感が残っていてBeckの操作に手間取る。できれば、Call編として別になっているとよかった。

 

おわりに

 だらだら書いてみた。思いついたことを書きなぐっているので、所々論理的でないかもしれないし、話が繋がっていないかもしれない。

 好きなReXelectionとVariation Code(RAY版ReXelection)の話をしていなかった。火力のあるReXelectionバットやアームを伸ばすVariation Codeミックなどあるが、一番は両者ともダイナである。ビットを敵に打ち込むことで、連続ダメージが入り一気に削れて非常に楽しい。ビットが打ち込まれている間、遠距離からでも吸収ができるようになる。これだけで、別の遊び方ができるのでは無いだろうか。

 

 このゲームにはいろいろな意見があるが、私としては是非次回作が発売されれば、と思っている。それほどまでに、私にとってMighty No. 9は楽しいゲームなのだ。