それはちょうど、アニメ1期のBlu-rayが発売された頃のこと。PS3用ソフトウェア「デート・ア・ライブ 凜祢ユートピア」が世に出回りました。ジャンルは精霊攻略アドベンチャーとされていますが、要はギャルゲーです。デート・ア・ライブがどのような発想から生み出されたかを考えれば、妥当、いや最適と言えるでしょう。
楽園の始まり
凜祢ユートピアというタイトルは、原作小説のそれと同様の命名規則によって名付けられています。十香デッドエンド、四糸乃パペット、という風に。つまり、このゲームには凜祢というキャラクターが登場するということなのです。
物語は主人公である士道くんの身に良くないことが起きるシーンから始まります。しかし気づけばいつもの生活に戻っていました。そう、いつもの生活に。今作で初めて登場する凜祢は士道の幼馴染。幼馴染というかなり近い立ち位置のキャラクターだというのに、アニメ1期では全く登場しなかったことが不思議でなりません。
居ることが当たり前な彼女を迎え、プレイヤーの心に深く刻まれた輪廻が始まります。
周回という輪廻
ギャルゲーといえば周回プレイ。各キャラを攻略するにはまた1からデータを作ってやり直すわけです。それをこの作品ではうまく利用していたりします。どういうことか、という部分には触れられないので、他のゲームシステムの話でも。
ルート分岐は比較的、というかかなりやさしい仕様になっています(これ以上に優しい、というか雑な作品もありますが)。マップ画面でキャラクターを選ぶだけ。目当てのキャラクターがいる場所を選んでおけば勝手にルートに入ることができます。さすがにGood or Badの分岐はそう単純ではありませんが。
忘れてはいけないのが限定版特典小説。ゲームでは描かれなかったお風呂でのお話。これがまた後々響いてくるのです。
再びデートを重ねていくことで、新たなる道が解放されます。そこは輪廻の先にある凜祢の道。そこで私は衝撃に出会うのです。
楽園は幻想と消える
一体何度輪廻したことか。たどり着いた先には、幼馴染との他愛ない、けれども愛おしい日々がありました。ここが本来いるべき世界だったんですよ。
しかし続くアニメ2期では凜祢は登場しないというのは、いったいどういうことなのでしょう。その謎はぜひゲームで解き明かしていただくとして。
仕方がないので、この楽園から抜け出して風を受けに行くとしましょう。
作品時系列
ゲーム第1作
→原作5,6,7巻(アニメ2期)→劇場版→ゲーム第2,3作→原作8,9,10,11,12,13,14,15,16巻