ZR’s Log

Twitterで書くには長過ぎる話を置いておく場所。TrySailからクウガやゲームまで、思いついた事をメモのように書き連ねていきます。

LAWSON presents 雨宮天ライブ2017 “Aggressive SKY” in Nagoya

 あれから1年と3ヶ月。まだ心はあの青の世界に囚われていた。あの時見た姿が、あの時聞いた歌声が、言葉が、未だに心の中で残響となっている。だからこそ、あの日から地続きの今日が、あの時紡がれた言葉が形となった今日が、どうしても、儚く感じられてしまうのだ。

  

 幾たびか降り立った名古屋の地、以前はそう、ストライカーパック体験会だったか。どうにも青/蒼に縁があるようだ。今度は碧でこの地を訪れるのかもしれない。

 空を劈く風で身を冷やしながら、青の冷たさに身を落としながら、その時を待つ。

 しかしながら、青は熱さも持ち合わせていると思うのだ。それはきっと、これから見る天が示してくれるだろう。

 

1曲目:Velvet Rays

 1stが1st singleスタートだったし、2ndも2nd singleスタートかな、などと思っていたらこれである。

 始まりの曲Skyreachとともに始まった1st Liveが始まりのライブならば、この曲から始まる2nd Liveはそう、3度目のライブなのだ。

 約束はきっと果たせるから、という歌詞を含んだこの曲で始まる意味。思い込みのような気もするが、Variousの時の約束を果たすライブである、そんなことを思ってしまうのだ。

 

2曲目:Absolute Blue

 どうやらこの調子でいくようだ。

 初めて見たあの青は変わらずそこにあると見据えるような、目指すべき青は変わらずずっと抱き続けているような、そんな曲だと思っている。

 

 まさに攻めという2曲から始まり、タイトル負けしないどころか予想以上のものを見せてくれる。今年、ずっと変わらなかった姿勢が、ここにも表れている気がして、またもやあの青が心をよぎるのだ。

 印象的だったのは、足でリズムを刻む様。曲を歌声だけでなく、全身で表現しているようで、それら1つ1つが意味を持つ。

 

 ようこそ、からTSで来たとかそういう話。あとはあれは煽りだとわかっている、とか。愛知の人?とか初めての人?とか年下の人?知ってる。とかリサイタル来た人?とか。

 

3曲目:夢空

 おだやかに、ということで始まったパート。

 強さだけが攻めるということではない。この引き方もまた攻めであろう。雨宮天にできることは決して1つではない、これもまた私の持ち味なのだ、と観客へと見せつける。

 しかしまあ、本当におだやかである。先ほどまで強気な表情をしていた人とは思えないほど優しい表情で歌い上げる。あの時から変わらない、これが、見たかったのだ。

 

4曲目:Glitter

 強さ、楽しさから一転して苦しみ、もがく。

 青空Glitter、と歌われる瞬間、空は青く染まる。しかしトゥルトゥルと歌う瞬間には、空はいかようにもなり、混沌とする。迷い、憂い、悩み、それを包もうとする強がり。そんな感情の同居する心を見事に表した、素晴らしいライト演出であった。

 

5曲目:RAINBOW

 イントロを聴いた瞬間、え、と。

 個人的には終わりの曲で、きっとこの曲がライブを締め続けるのだろうと思っていたから驚いた。このままでは思っていたことを全て覆されるのではないか。

 Rainbow in my eyes.

 この言葉が、儚いこの瞬間を繫ぎ止める。そして間違いなく、繋がっているのだ。

 

 ライブ後のブログにて緊張していた、と語っているが、そうするといくつか腑に落ちる部分がある。 逆に、次はそうならないように、変わろうとするのだろうな、とも。

 

 歌ってくれてありがとうございます、とか。

 

6曲目:GLAMOROUS SKY

7曲目:熱情のスペクトラム

8曲目:High Free Spirits

 もはやおなじみになりつつあるカバーコーナー。ここには宣伝なんかも挟みつつ、それでいて攻めていると感じるのは、ユニット曲を1人で歌うという挑戦を含んでいたからだろうか。

 トークによれば1stの時から温めていたことらしく、少し意外ではあった。頼るというかあやかるというか、そう思われかねない中、やりたいからやる、という姿勢に、雨宮天らしさを感じたりするのだ。

 

9曲目:月灯り

10曲目:コネクト(ジャズアレンジ)

11曲目:羽根輪舞

12曲目:irodori

 大人っぽいゾーンなここをひとまとめにするのは、なかなか書くことが思いつかない、とかではない。ここに物語を感じるからだ。

 月に照らされ1人歌っていた彼女は、いつしかステージに上がり、妖麗にソファーとダンサーを従えたかと思えば、いつの間にか歯向かわれ。

 羽根輪舞の暗転の後、まるで女王のような姿をしているのを見た時、味方のいないirodoriのMVを思い出した。実際、対比であるかのようにirodoriが続く。

 逆境でも歌を手放すことはしない。歌とともに生き続ける女性の物語を見たように思えた。

 余談だが、羽根輪舞の時計の音は、やはりよく響く。

  

13曲目:After the tears

 アンコール後だと思っていた。

 受け止める準備もできていないのにまた急に感謝を口にされて、そしてこの曲が始まってしまう。

 天さんが攻め続けたこの1年、それは自分が望んでいたことでもある。誰のためでもなく自分のために、やりたいことをやり続けて欲しかった。実際そうで、その様を見せてくれたことに、こちらが感謝したいくらいである。

 どうか変わらずに。

 

 なんだかもう終わってしまいそうな雰囲気を打ち破るように、まだ終わらないと言って始まるのは。

 

14曲目:Skyreach

 ダンサーさんが集まったのを見た時、変わるな、と確信した。青くなった。

 前のパートあたりで、こうなると最後を飾るのはSkyreachなのかな、と思っていたのだが、一瞬で覆されてしまった。象徴のような曲に頼らない、というか、この曲はこういうイメージだからここ、というのを廃して、歌いたいように組んでいるのだろうか、と考えてみたりする。

 終わらないとはいうもののこの曲が来てしまうと流石に終わりに近いのではと感じてしまって、今日はあの曲はないのかな、と少し寂しくなりかけていた。

 

15曲目:ASH

 イントロ、刹那、こみ上げてくるもの。

 ついさっき、ないかな、と失いかけていた色が、一瞬で取り戻される。灰でありながら、間違いなく色づいた世界に、朽ちること恐れないとただ思いをぶつけたくなった。

 あの時見た強者がまた目の前にいる。あの時は次いつ見れるかもうわからないと思っていた姿。これの為にここに来たと言っても過言ではない。もうこれ以上は望まない、これ以上は贅沢すぎる、と思っていたのだが。

 

16曲目:Marvelous scene

 何も考えられなくなった状態で、流れてきたイントロ。最近よく聴いていた、あのイントロ。

 激しさの中に見え隠れする希望が好きで。そして何より、この1年間を象徴するような歌詞が好きで。

 攻め続けてきた雨宮天と、それを追いかけ続けた自分たちと。After the tearsと逆の曲だと、個人的には考えている。私たちから送る歌詞。

 この曲が生まれ、この日を彩る事が何よりも嬉しい。

 

 今回はあらかじめイヤモニ外してたのかな。

 

17曲目:Eternal

 雨宮天の挑戦は終わらない。これからもずっと続いていく、私たちが受け止め続ける限り。

 

アンコール

18曲目:チョ・イ・ス

 残り3曲、どういう順番かなと思っていると、まず流れてきたのはこの曲。

 攻め以外の選択肢もきっとあったのだろう。当然どこかで違う路線に舵を切ることもできたはずだが、そうしなかったのは天さんの選択で。

 そうして生まれたMy Songを歌い上げた後の余韻の始まりにこの曲を選んだ。選択を繰り返した先に、きっとこの瞬間がある。

 素敵なクライマックスへのプロローグ、という歌詞の振りが何故か強く刻まれていて、覚えていた通りのそれが繰り広げられたのを見た瞬間、真似したくなってしまって。引力のような魅力のある曲である。

 

19曲目:Fleeting Dream

 初めて聴いたとき、驚くほど突き刺さる歌詞に、心が解けていったのを覚えている。

 まさかこんなことになるとは思っていなくて、でも恐れることはないんだろうし、変化を伴って、また舞台に立つのだろう。

 

 ずっと消えずに、変わらずに進み続けてほしい。

  

20曲目:Silent Sword

 攻めの象徴とも言える曲で、Aggressiveは幕を閉じる。

 天さんは魔法使いだというけれど、剣も似合うのだろうなと、この曲を聴いていると思う。きっとその剣は何かを傷つけるためでなく、何かを守るために振るわれるのだろう。

 その声で、未来を切り開く。

 

 

 

全体感想

 始まるまで現実感はなかった。あの日からずっと時計の針は止まっていた気がして。

 あの日自分で書いた言葉に向き合えなかったのかもしれない。2ndが開催されるときには、必ず天さんは成長している。果たして自分はどうだったのか、何も変わらないままでは無かったのか、成長を目にする資格があるのだろうか。

 変化がありながらも、どこか達観しているというか、自分ではない誰かのできごとを追躡しているのではないかと、何かを見失い。結局見つけられないままここに来てしまったのではと。

 だが始まった瞬間から、RAINBOW後のトーク、After the tears前のトーク、ASH、Marvelous sceneとパズルのピースが嵌っていく。変化を受け止め続けてきた自分がここにはいる。それはきっとここだけではなく、どこにいてもそう。

 そんな考えが生まれたとき、視界がくっきりして、初めて熱い青に身を浸す事ができたように思う。

 次は月末2日間。今年の攻めを受け止めて、来年も前を向いて進んでいこうと思います。天さんがまだ止まれないのだろうな、と言うのならば、止まるわけにはいきませんからね。

 

 

 最後に、雨宮天さん、スタッフさんに感謝を。