降りしきる雨。何時ぞやを思い出す。あの時は1人、追い風に乗ってダッシュジャンプ…はせずにその時を待っていた。
嗚呼、なんと空は残酷なのか。この日は違う空が良かった。そんな願いが届き、青空になったその瞬間は、まだ色濃い。
今日もまた、雨であった。ホームと形容されつつあるこの場所は、青いほうがいい。やはりそんなことを願っていると、また空はその色を変えた。どうやらここは、青き者の想いが届きやすいようだ。
1曲目:エデンの旅人
雷、煙、ノイズ。
まるで雷霆にシステムをハッキングされたような光景。まさに、彼女は能力者なのかもしれない。瞬く間にこの空間を支配する、謡精の。
空間といえば、煙が織りなす無限世界だ。異次元のゲートのような、一枚隔てて別世界と繋がっている、そんな感覚のした舞台。
2曲目:Marvelous scene
旅人はゲートを越え、そのシーンへと辿り着く。
この曲をしばらく聴けなくなる、と思ったこの地で、こうも早く聴くことができて。まさに、この曲のタイトルどおりなのだ。
3曲目:Silent Sword
剣は、その刃が当たらなければその力を発揮することができない。
歌もまた、聴き手に届かなければ消えていく。
歌とは形なき剣であり、その切っ先は鋭く、ここに来た者を漏れなく斬り伏せる。
まさかの鍋話。初めて来たのがここで、その時にちょうど、鍋を作っていた。あれももう昔のことになってしまった。
4曲目:RAINBOW
形は様々であると思う。
虹は7色とされるが、この名もまた7つだけの文字である。そのものであっても、表現が変わっても、らしさというのは失われることがない。
5曲目:夢空
私らしいんじゃない?と続く。
いつかまた、愛おしい未来で相対したい。
6曲目:Fleeting Dream
キラキラは全てを巻き込んで、未来を明るくしていく。
未来をなんの曇りもなく示せる瞬間は、なんとも夢のよう。
7曲目:irodori
彩度の全く違う曲から始まるショウは、ここまでとは違うことを示す。
やはり、今回のこの曲は苦境にいないように思える。密やかなブルーは抵抗のようだが、それがあるということは許されているということ。逆にそれが、観客を驚かせ感嘆させたのかもしれない。
8曲目:Shu!Bi!Du!Ba!
そんな彼女の成功が現れるかのようなこの曲。
ダンサーさんの表現を別の角度から見ると、新たな発見があって良い。カメラを構える2人があんな感じだったとは。
ところで、ついに東京でこの歌が歌われたわけである。
9曲目:羽根輪舞
世界観とともにあることで、初めてその本来の姿を見ることができる。
ライブで聴くこの曲には本当に引き込まれる。やはり情景は雨が良い。
10曲目:誓い
この曲は遠くで見れば見るほど世界が際立つ。それほどまでに広大で、深い。
7公演目、ということで前回で曲紹介が終わってしまったので今回はこのライブについて。
演出は毎回マイナーチェンジを繰り返しているらしい。個人的に思うのはこの後のEternalまわり。曲を重ねてみたりやめてみたり、そのパターンが結構多いように思う。
この辺り、トークが本当に上手いな、と思った。話題の切り替え方もそうだし、話し方もそう。背筋を伸ばして聞き入ってしまう。
もっと良い(何を以って良いというかは別として)やり方があるのかもしれない、そう思うことが多々ある。だがそれを変えられない、そんな自分にどこかで苦しんでいる。そうあってもいい場所を、見つけたいなと思った。
11曲目:GLORIA
まっすぐ進めない。でも、進みたいな。
12曲目:Trust Your Mind
不退転の決意。
13曲目:Eternal
フェードイン。
なんというかこうすごく安心するのは、あの場の思い出がそうさせるのだろうか。
フェードアウトなし。
14曲目:Abyss
自分に気づけるのは自分。だからこそその声に耳を傾けて手を差し伸ばさなければならない。自分にすら救えなくなる前に。
15曲目:Velvet Rays
光とは。
天啓か希望か、はたまたもっと近しいものなのか。
その眩しさは時に仇となるが、いつしか自分に還元される。
16曲目:Absolute Blue
ここで、この曲。
2年前を思い起こして、あの時から変われているかな、と自問自答してしまう。
17曲目:Breaking the dark
Breaking!
己を飲み込むほどの黒き闇すらその身に宿して、己の色で伝説を塗り替える。
アンコール
18曲目:After the tears
最近やっと受け止められるようになった。
しゃがむさまに少し前を思い出し。それにしたって上手い返しだ。
19曲目:チョ・イ・ス
楽しそうだなあ、本当にヒロイン。
20曲目:Lilas
今ある景色を、超えていく世界をまたいつか。
全体感想
ときどきステージを見ていたのだけど、オブジェクトにSORAって書いてませんか…?
個人的なことを言うなら、ASHを聴きたかった。次どこで聴けるんだろうか。
そんなことはともかく、中野なんだよな、というのを意識してしまって。
毎度ここに帰ってくるわけだけど、同じ会場で同じ人がライブやってるんだっけ?というくらい違う世界がある。
そんなVariousさが、彼女のAgglessiveによってつくられるOnlyなSKYなのだ。
最後に、雨宮天さん、スタッフさんに感謝を。