いつか、塗りつぶされてしまった時間。
果たして次はいつなのか、そもそも次はやってくるのだろうか。
青い世界は雲がかり、見えなくなってしまった。
だが、誰かが言った。この雨を降らせている雲の向こうには、青空が広がっている。
雲が失せたその日、何倍にも増した青さを目にする。
今回のツアーは愛知からスタートの3公演というと、思い出すものがある。2017年開催、Aggressive SKYだ。
ツアー企画が過去のライブを踏襲していることもあり、意識した場所選びなのではないかと推察する。とはいえ、会場は全く別の場所。それでも、名古屋に立ちたかった理由があるのではないかと思えてならない。
場内に入ると、まずは楽器群が目を引く。どうやらClearest SKYをオマージュしてバンドありのようだ。
布で作ったスクリーンに映るライブロゴ。これがなんともいい雰囲気を醸し出す。
何より、いくつもの浮かぶ球体が、BEST盤のジャケットぽくて、このツアーがBEST TOURなのだということを伝えてくる。
そんな舞台で、最初に始まったのは。
雨の糸(インスト)
インストになるともはや原曲である。
なかなか歌うところに恵まれないので、次は歌ってほしい。
1曲目:Fluegel
前曲から急にドカンと迫力のある音を叩きつけられて驚いた。驚きすぎて、少しフリーズしていた。
リアルライブでの披露は初だが、これまでずっと歌われてきたかのような安定感がある。
ダンサーさんの姿がこの曲にぴったり。
2曲目:永遠のAria
この辺りの曲を序盤に持ってくるあたり本気である。
手放す数は限りなく少なくしておきたいものだ。
3曲目:蒼天のシンフォニア
やはり早い。てっきり終盤に入ると思っていた。
綺麗な声と綺麗な音で、やっとこの曲が完成した気がする。
蒼天のごとく広がりのある音色がこの曲の醍醐味だと思うのだ。
少し爽やかな感じもした。
どうやら名古屋が好きらしい。割と単純な理由だったが、それもいい。私もまた、好きだから天さんのライブに来ているわけだし。
4曲目:PARADOX
ライブをやるときに注目しているのが、この曲の取り扱い方だ。方向性が違いすぎて、なかなか他の曲と取り合わせにくい。それをどう上手くはめるのか楽しみなのだ。
Clearestでは単品にしてしまったが、流石に今回はそうもいかないはず…
振り付けが可愛くて好き。
5曲目:夢空(青春アレンジ)
そうきたか。最初なんだかわからなかった。
テンポが上がってカッコ良くなって、これはいい。
どこか未完成な、描いている夢空に向かってもがいているような、そんなイメージ。
聴く回数増やしてもっと受け止めていきたいね。
6曲目:Shu!Bi!Du!Ba!
目まぐるしく曲調が変わる。この辺りで衣装も少し変わっていただろうか。
1番はこっちのダンサーさんと、2番はあっちのダンサーさんと、そういう自由奔放さがこの曲っぽい。
軽快で真似しやすい振り付けが好き。
ルールは無い街だって東京。ここは名古屋。
7曲目:Emerald
ジャン!で明るくなるのやっぱり好き。嗚呼届かない恋心、で照明の色が変わるのも好き。
リサイタルで披露された時の演出を踏襲していて、なんだか嬉しくなる。
8曲目:Catharsis
待望の1曲。
見下すような表情に冷たく鋭い目、そして、跪けと言わんばかりに地を指す指。
最高でした。
9曲目:フリイジア
衣装の着方を変えるだけで、この曲っぽくなるから不思議だ。一体どんな構造の衣装なんだろう。
スクリーンに映るロゴ枠と、その中でうつろう映像。その形がどこか鞠のようで。最後には葉が舞ってひらひらと落ちる。
初披露だったと思ったが、相変わらず曲への造詣が深い。
羽根輪舞
フリイジアのインストを使ってダンサーさんパート… と思いきやどこか聞いたことのある曲… インストアレンジである。
こういうことをしてくれるのがバンドありライブのいいところ。
10曲目:Queen no' cry
赤い衣装で登場。まるでこの曲も赤側だったかのように錯覚する(実際、BEST ALBUM RED収録だけど)。
小気味よく拳を突き上げるのが楽しい。
11曲目:BLUE BLUES
聴いていて楽しい。
しっかりしんがりよろしく、のところでお客さんを指差す。
任せられる、そういう天さんとお客さんの間の関係性を表しているようで良い。今回のライブは割とそういうシーンが多く感じられた。
12曲目:irodori(アレンジ)
アレンジ版か、と思ったら歌詞に違和感。
このirodori、短い…!
13曲目:ロンリーナイト・ディスコティック
なんとそのまま続いた。
イントロめちゃくちゃ好き。
ミラーボールが出てきたり、一度天さんが消えたと思ったら影だけが映ったり、途中から衣装が青くなったり、歌と演出で魅せるパートの積み重ねから生まれた素晴らしい舞台だったな。
青くなって、青盤ゾーンということで。
14曲目:Song for
そういえば青盤だった。激しい曲が来るかと思ったのでちょっとびっくりした。
ここがMarvelous sceneとの可変だったら対比になっていいな、と思っていたりした。
15曲目:Absolute Blue
どんなときだろうと、目の前に映る天さんの輝きは変わらず、いや、その度に増しているようで。
The Only SKY以来となるこの曲。以前は可変枠だったので今回は歌い続けてくれると嬉しいな。
個人的に、次がEternalだと面白いな、と思っていた。
16曲目:Eternal
本当に来るとは…
Aggressive SKYではAbsolute Blueと共に最終ブロックで、The Only SKYでは同じ可変枠で歌われたこの曲。ついに並び立つ時が来た。
It's a new worldの振り付けとか、この世に生まれでダンサーさんを跪かせる振り付けが大好きで、また見れて嬉しい。
17曲目:Marvelous scene
えぇ!? もうこれAggeressive SKYじゃん…
美しい未来すぎる。
Marvelous sceneところの振り付けをまた一緒にできるのが、最高の瞬間。
訪れる静寂が本当に好き。
18曲目:Skyreach
さすがにここまでやられるともうだめ。思考を捨ててしまう。
かっこいいんだよな、本当に。見惚れてしまう。
声は出せなくても、拳を突き上げて。
心の中で一緒に歌って。
19曲目:Next Dimension
優しいイントロが好き。
こういう曲の中で一番好きだし、一番背中を押してもらっている。
手を差し伸べられ、その振りコピがまるでその手を掴もうとするようで、互いを勇気にして。
手を差し伸べてくれること、本当にありがたいな。
アンコール
20曲目:君を通して
BESTに入らなかったし、歌われるのかなと思っていたが歌ってくれた。
アンコール衣装赤いし、この曲のジャケットも赤いからそれっぽいなと思っていたが、やはりそう思ったようだった。
想いを込めて。(思いか、想いか難しいが、私はこちらだと思うことにする)
21曲目:誓い
あんな話をされた後に、この曲というのはなかなかに込み上げるものがある。
初公開、初披露されたのはThe Travels of TrySail calling at Tochigi Day2。個人的にかなり強い想いを持って挑んだライブだ。突然の発表と歌唱に驚嘆したのを今でも覚えている。
この曲もまた手をこちらに伸ばして。
22曲目:This HOPE
この場所で、届ける。届け続ける。それを受け止める。
全体感想
すごいライブだった。まだこれが2回あるのが本当に幸せ。
最後に、雨宮天さん、天ちゃんダンサーズのみなさん、天ちゃんバンドのみなさん、スタッフさんに感謝を。